04.偽ツインとのシンクロニシティ

この世には偽ツイン伝説というものがあるらしい。

 


これは将来出会うツインレイ男性によく似た存在として、
あらかじめツインレイ女性の目の前に現れ、
重要なテーマを突きつけた挙げ句、
残酷にも目の前から突然去っていく存在らしい。

 

 

この伝説自体は、正直どこから来たものかわからない。
私が調べた範囲のリサ・スミスの原典には見当たらなかった
完全に都市伝説に入る部類の話だが、
もしかしたら、本当に出会っている人もいるのかもしれないとは思う。

 

 

そして、Xにも、この偽ツイン伝説に相当する人物がいたのだから、
私も驚いた。

 

その人物は、Xのかつての婚約者(W)氏である。
高身長のイケメン、おうちがお金持ち、スポーツ万能と
お前は少女漫画のキャラクターかと思われるほど。

 

正直、Wの件がなかったら、
私もXもツインレイ伝説の実在をいまも完全に疑っていただろう。
いまも疑ってはいるのだが、W氏のせいで、
完全な否定がしづらくなったのは間違いない。


Xは、Wとの交際当時、社会にうまく適応できないストレスから、
アルコール依存を患ってしまうなど、明らかにおかしくなっていた。

 

 

それが原因かわからないが、あるとき、
Wに理由も明確にされないまま婚約を解消されてしまう。
その時のショックがいかほどのものか、本人もあまり話さなかったので、
私にはわからない。
が、
Xの母から伝え聞く限り、相当なものだったようだ。

 


ただ、関係を継続しているときのほうがつらかったと、
Xは語っており、婚約解消後、アルコール依存は治った。

 


それから数年後Xは、私と入籍し、時は進んで2020年。

 

 


Xは、
いつ襲い来るともしれぬ呼吸停止の恐怖と、
必死に戦いながらの生活に苦しんでいた。
少しでも状態のいいときには、気を紛らわすために、
スマホでネットを見るようにしていた。


そんな中、前からそこそこ世間に知られていたYという人のことを、
メディアで見かける機会がさらに増えた。
当時の友人の一人がYの大ファンになっていた。


X自身はYのことをそこまで意識したことはなかった。
むしろ会ったこともないのに「なんか、イヤだな」と感じていて、
そのことを不思議に思っていた。

 

友人がしきりにかっこいいというYの顔を、
Xはどうしてもかっこいいとは思えなかった。
「なぜ、この顔がイケメンにの部類に入るんだ?」と不思議がるほどだった。

 

 

その理由が、Yの顔のつくりにあると、ある時Xは気がついた。

 


Yの顔つきが、自分を捨てた元婚約者Wにそっくりだったのだ。

 

 

2019年以来数ヶ月忘れていた疑念が蘇る。
自分はやはりツインレイ女性だったのではないか。
このYというひとが自分のツインレイパートナーなのではないか。

 


(実際、ツインレイ男性の第一印象は、ツインレイ女性にとって、
あまりいいものにならないことが多いらしいことをXは知っていた)

 

Wはいわゆる偽ツインというやつではないのか?

 

Xは軽いパニックに陥った。
自分が体の苦しみから逃れたいあまりに、こんな妄想をしているんだ、と。
有りもしない希望に縋って、もし間違っていたら立ち直れないぞ、と。

 

 

Xからこれらの疑念を相談されたとき、
私はなんと答えたか覚えていない。

 


ただ、ツインレイの可能性をおそらく否定しなかったはずだ。

 

 

それは、単純に苦しみが終わるまでをやりすごす日々のために、
希望を持ってもらいたかったから、という私の個人的思惑もあるが、
それ以上に、Xから語られたWとYの共通点が、
ゾッとするものであったからだ。

 

 

私は元々運命論者でも有り、現実主義者でもある。
つまり、現実をよくできる可能性があるなら、
運命論でも何でも、証拠のないものでも活用する。

 

 

飛行機だって、空を飛べる本当の仕組みなんて、
分からなくても使っているではないか。
ジェットエンジンも、揚力も、浮力も、
分かる人には少しだけ分かっている話で、
わからない人にも飛行機そのものの利用価値はある。

 


以下は、Xが語るWの話なので、
すべて妄想の可能性もあるのだが、
Xは嘘がつけないタイプだと思う。
しかも一部はXの母(やはりとても嘘がつけないタイプ)から聞いて、
裏が取れているものもある。

 

・かおが似ている

 

特に目元が似ているらしい。
Xがそう言っているにすぎず、私はW氏の顔を確認していない。
偶然や勘違いかもしれないことを忘れてはいけない。

 

・高身長

 

どちらもかなり身長が高い。というか、下一桁まで同じ身長らしい。
私は高くないが、身長が高い人なんていくらでもいるから、
ただの偶然だろう。しかもW氏に会ったことがないから、
私も本当に背が高いかどうかは確認できていない。

 

・誕生日に使われている数字が入れ子

 

これは1月2日と2月1日のような形で、WとYの誕生日にシンクロがある。
しかし、そんな偶然だっていくらでもある。

 

・名前に使われている文字が漢字二文字が一緒で、もう一文字同じ読み方の違う漢字

 

例えるなら、「小田原」と「原田」ぐらいの被り具合である。
ただの偶然に過ぎないが。ちなみにこれはXの母から聞いて、
裏が取れていることでもある。

 

・家の成り立ちが被っている

 

WもYも同様の事業を取り仕切っていたことで成功した一族に連なる。
ただの偶然に過ぎないが。

 

・霊感がある

 

Yはメディアで霊体験を語っていた。
WはXいわく、しょっちゅう見えていたらしく、
Xは遭遇するたび驚いている図体のでかいWを見て、
面白がりつつも本気で驚いている様子だったという。
霊感がある人だってそれなりに世の中にいる。ただの偶然に過ぎない。

 

・それぞれの母の出身大学名が似ている

 

Wの母は名門と言われる「A」の「◯◯系大学」で、
Yの母はその「A」の「△△系大学」みたいな被りがある。
ただの偶然に過ぎないが。

 

 

 

Xがツインレイ女性かどうかについて、
私は確証が持てているわけではない。
ただ、やはり、こうしたシンクロニシティが多く、
それが気になっている。



これだけのシンクロニシティを否定し続けるのも不自然な気がして、
自分が認知バイアスをかけている可能性も捨てきれない中で、
現在は、


「まぁ、そういうものもあるだろう。
そういう前提で進んだほうが、
Xにとっても回復への糸口になるのなら、
この際ツインレイでもなんでもいい」

 

と、
そういう感覚になってきた。
運命論者で現実主義というのは、
こういうところである。

 

それに、私は常日頃から、
Xの特殊性が気になっていた。

 

ただものではない。
異常と言えるほどのレベルで繊細で、
優しく、明るく、人を惹きつけ、
人のために自らを犠牲にできる、とてつもなく良い面も持っている。

 


しかしながら、どこか疑り深く、人を信用せず、依存的で、
自責を繰り返しノイローゼ気味に切り替わったりする。

 

 

とにかく性格のボラティリティが高すぎる。
情緒がジェットコースターで、過去に何度も精神病診断されたのも、
うなずけてしまう部分がある。

 

仮にツインレイ女性であったとしても、
この人ならあり得る、と。

 


もし、私の目の前に神様が現れて、

 


「このXは、地球を救うために使わされた使者だ」と言ってきたら

 

 


「あー、なんとなくそんな気がしていましたよ」
私は答えると思う。

 

 

 

断言するが、Xは精神病ではない。
ただただ想像を絶するほど繊細すぎる・ピュアすぎるだけなのだ。
当然、精神科医も理解できなかっただろう。

 

 

実際、ツインレイカップルというのは
この危機にある地球を救いに来た存在ではないかと、
私は思っている。

 

このあたり、ヒンドゥーシャクティズムを思い出す。
男神一柱でも、女神一柱でもダメなのだ。
男性原理と女性原理の二柱融合にこそ、救いがある。

 

 

しかし、WとYには違う部分もある。
血液型も違うし、Wはスポーツマンだが、
Yはスポーツマンのイメージはなく、文化系。
このようにどこまでいっても確定ではないし、
逆に言えば、どこまでいっても否定もしきれない。


ずっとグレーゾーン。
だが、こうしたシンクロニシティは、
なにか見えない存在による作為を感じさせるものではないだろうか。